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併用とは?

[ 47] HIV感染症における併用療法: 一種類より多くの薬が使われる理由と使われる薬について
[引用サイト]  http://www.nihs.go.jp/dig/comb/combbk.html

併用療法とは同じ病気に対し同時に2種類または3種類以上の薬を用いることである.病気をコントロールする最良の方法ーしばしば唯一の 方法ーであるがそれは数種の薬を組み合わせるということを医師は長年の経験からわかっていた.例えば,結核(TB)やある種のがんは併用療法でうまく治療される.
HIVーAIDSを引き起こすウイルスーによる感染を治療する薬がいくつか開発されて,同時に利用可能になった.そして多くの医師は,HIV の感染を遅らせたり感染した人々に長く生きる手助けを試みるためにそれらの薬を同時に使用した.抗HIV薬が多く承認されるのに伴い,それらを一緒に与え始める医師もいた.研究は2種類の薬が1種類より効くかどうか,さらに3種類の薬が2種類より効くかどうかを調べるよう計画された.何度も,これらの研究は結核やがんに有効なものがまたHIV感染症にも有効であることが示された:このウイルスに対し薬を組み合わせて服用することは1種類より有効である.
このブックレットはHIV感染症の併用療法についてのいくつかの基本的な質問に答えている:なぜ併用療法が一つの薬による治療より有効なのか?どのような抗HIV薬が使用可能なのか? どの薬が一緒に最も有効なのか? もちろん,我々は決定的な質問に対して最終の答えをもっているわけではない,というのも多くの薬の組み合わせは注意深く計画された研究においてまだ比べられていない.しかし今までなされた研究は殆どすべての医師が併用療法がHIV感染症を遅らせる最高の希望を提供すると確信させた.
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他のウイルスのように,HIVは細胞内においてそれ自身の新しいコピーを作る.これらの新しいHIVのコピーは他の細胞への感染を続ける.HIVに感染した人では,毎日100億個以上のウイルスの新しいコピーが作られる.そこで,ウイルスが新しいコピーを作るのを止めないならば,体内で何十億個の細胞を通してすばやく広がることはHIVにとって簡単なことである.
HIVの好みの標的の一つはCD4 細胞と呼ばれる白血球細胞である.この血液細胞は働き始めると感染と戦う他の細胞に知らせるので重要である.
HIV感染が進行したためにCD4細胞数があるレベルまで落ちると,体内の 免疫システム が弱まる.結果として,体は感染やがんをやっつけることができない.これらの感染やがんが引き起こされた時,またはCD4細胞数が200以下になった時,HIVに感染した人はAIDSにかかったといわれる.
HIVはレトロウイルスと呼ばれるグループのウイルスに属する.それで,HIVを攻撃するのに使われるいかなる薬も抗-レトロウイルス剤と呼ばれる.しかし,それは抗-HIV薬として考える方がより簡単である.現在,米国では,医師は9種の抗-HIV薬を処方することができる(参照表).この他の薬についてもにも広範な利用に際し認可される前にHIVに感染した人に要求される試験が進行中である.
これらの薬は3つのグループに分類される.はじめの5つの抗-HIV薬はすべてヌクレオシドアナログで,時にヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤または単にヌクレオシドと呼ばれる.それから2種類の非-ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤 (NNRTIs) または,単に,非-ヌクレオシドが認可され,4種類のプロテアーゼ阻害剤 が認可された.研究者は3グループすべてに属するその他の薬についても研究中である.
Videx (didanosine, ddI)AZT, d4T, indinavir, nelfinavir,nevirapine1日2回,食事の前1時間または2時間後大規模研究で示されたAZTとの併用における効果; 最近の小規模研究によるとd4Tとの併用において良い結果が示された; ddCとの併用は避けるべきであろう; "休止期の"感染細胞において最も活発膵炎(膵臓の炎症), 末梢神経炎(足または手の麻痺または痛みがはじまる),下痢
Hivid (azlcitabine, ddC)AZT, saquinavir1日3回, 食事の前1時間または2時間後1大規模研究で示されたAZTとの併用で効果; ddIとの併用は避けるべきであろう; "休止期の"感染細胞において最も活発末梢神経炎(足または手の麻痺または痛みがはじまる),膵炎(膵臓の炎症)
Zerit (stavudine, d4T)ddI, 3TC, nelfinavir 1日2回脊髄と脳のHIVに達する;最近の研究でddIまたは3TCとの併用において効果が示された ; AZTとの併用は避けるべきであろう;HIVを産生する細胞において最もよく作用する末梢神経炎(足または手の麻痺または痛みがはじまる),
Epivir (lamivudine, 3TC)AZT; d4T; AZT + 3TC はすべてのプロテアーゼ阻害剤とよく研究されている1日2回AZTとの併用はよく研究され医師に好まれている; 最近の研究によってd4Tとの併用に効果 ; "休んでいる"感染細胞において最も活発成人で,副作用は最も軽い: 頭痛,吐き気,倦怠感,; 膵炎(膵臓の炎症)にかかった子どもは,他の抗-HIV薬をとることができないならばAZT + 3TC のみ使うべきである
Invirase (saquinavir)AZT, ddC, AZT + ddC; ritonavir***1日3回現在のところ, saquinavirは最も弱いプロテアーゼ阻害剤と思われるが, その活性はritonavirと併用すると大いに増加する; ritonavirと1日2回与えられるが併用に関し最善のやり方はまだわかっていない.現在研究されているsaquinavirの新しい形は最初の形より強力と思われる 最も弱い副作用; 吐き気, 下痢
Norvir (ritonavir)AZT + 3TC, AZT + ddC; saquinavir***1日2回, できれば食事と一緒に進行した病気の人の延命に効果が示された最初のプロテアーゼ阻害剤; HIV 感染後すぐの人にAZT + 3TC と一緒に研究中吐き気, 口周囲のしびれ感, 下痢よくおきる, 特に治療最初の週において; 医師は1日2回300mgではじめるようアドバイスし,それから2週間以内に,1日2回600mgの最大投与量になるように組み立てる
Crixivan (indinavir)AZT, AZT + 3TC, AZT + ddI1日3回, 食事または軽い,脂肪分の少ない食事の1時間前または2時間後AZT + 3TC併用の研究は大多数の人でHIVの長期のコントロールを示唆; HIVに感染後すぐの人についてはAZT + 3TC の併用について研究中痛みを伴う腎結石(多量の水を飲むことで, 特に夏季において, この副作用の発現を低くする
Viracept (Nelfinavir)d4T, AZT + 3TC食べ物と一緒に1日3回 Videxと一緒に服用する場合, Videxをのむ2時間前または1時間後に服用すること; Viramuneとは一緒に服用しないこと下痢は通常それ自身では起きないが,imodiumの服用でコントロールできる
Viramune (nevirapine)AZT, AZT + ddI最初の2週間1日1回, その後1日2回(食べ物と一緒にとってもとらなくてもよい)脊髄と脳のHIVに達する; AZT + ddIの併用はこれらの薬を取ったことがない人では最も効果的 ; この3種併用は子どもにおいても研究中; 血液中のプロテアーゼ阻害剤indinavirやsaquinavirのレベルを下げる皮膚湿疹は通常ひとりでに治るが; ひどい場合は医師にすぐに報告
*大文字ではじまる各々のグループの最初の薬の名前は,商品名−FDAによって認可もしくは認可されようとしている場合,薬に与えられる公式の名前である.小文字ではじまる各々のグループの二番目の薬の名前は,一般名 −通常,薬の試験(治験)中に使われる名前である.第三の名前,その中に常に番号をもつが,最初薬のテストをはじめる時に会社が使う名前である.逆転写酵素阻害剤で,しばしば使われる薬の名前−AZT, ddl, ddC, d4T, および 3TCは薬の化学名の略である.
**すべての抗-HIV薬はHIV感染者またはAIDSの人が服用するような他の多くの薬と相互作用をもつ. 他の薬の中には抗-HIV薬と一緒に服用してはいけないものもある. あなたは他の薬のリストをチェックするために担当医に尋ねるべきである. 他の医師から処方を受けている薬およびあなたが処方を必要としない薬を含めて, あなたが飲んでいる他の薬全て についてあなたのHIVを治療している担当医が知っているかどうか確かめること.
***saquinavirとritonavir は2つのプロテアーゼ阻害剤の併用において研究された最初のプロテアーゼ 阻害剤である. 初期の結果では併用はCD4細胞数が100 から500の間の人で効果的である.
逆転写酵素はHIVを細胞司令センターである,核の一部を変化させるのに重要である(図1). もし逆転写酵素がその仕事を適切に行わなければ , HIVは核の中から感染細胞を受け継ぐこともできないしその新しいコピーの作成をはじめることもできない .
ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤を形成している分子は同じ方法で一緒に結ばれているのでヌクレオシド逆転写酵素阻害剤はすべて一つのグループにはいる. 非ーヌクレオシド逆転写酵素阻害剤はそれらの分子の結ばれ方においてヌクレオシドと完全に異なる .分子結合の違いを理解することはさほど重要なことではない.重要なことはヌクレオシド,非-ヌクレオシド両方がやり方は違うが,同じHIV酵素である,逆転写酵素の作用を阻害することである.
プロテアーゼ 阻害剤は別のHIV酵素プロテアーゼであるの作用を減じるのでその名前がついている.HIVによって作られた蛋白 が核の外に出た後プロテアーゼは感染細胞の中にはいり活動する (図1).プロテアーゼは"化学のはさみ"のようにはたらき,HIV蛋白と酵素の長いチェーンを小さな断片に切りはなす. HIVはその活発な新しいコピーをつくるのにこれらの小さな断片が必要である. プロテアーゼ 阻害剤は蛋白の"はさみ"を台無しにする.結果としてHIVの新しいコピーは適切に作られないし新しい細胞に感染させ続けることはできない .
重要な点はプロテアーゼ 阻害剤と 逆転写酵素 阻害剤 (ヌクレオシドと非ーヌクレオシド) はHIVが細胞内でその新しいコピーを作ときHIVが通過する過程において異なった段階で作用する.
図 1. ヌクレオシド と 非-ヌクレオシド剤はHIVが細胞に入った直後に,逆転写酵素と呼ばれるHIV酵素の作用を妨害する(1). 逆転写酵素 は細胞核の中の ある形態にHIVの遺伝物質 を変えるのにHIVにとって必要である(2), そこで 逆転写酵素 は細胞の遺伝物質の一部になり蛋白の長いチェーンを作る. HIV 酵素 プロテアーゼは長いチェーンから短いチェーンにカットする化学の"はさみ" のようなものである(3). 短い蛋白チェーンはHIVの活発な新しいコピーを作るのに必要とされる . プロテアーゼ 阻害剤は"はさみ"を台無しにする (4)そしてプロテアーゼが蛋白の長いチェーンに切断するのを止める. 結果として, HIVの新しいコピーは空っぽになる (5) そして新しい細胞に感染を続けることができなくなる. (Neil O. Hardy作図)
HIVの動きを封じることは大変なことである. HIVは非常に速い速度でHIVの新しいコピーを作る. 毎日,数十億の新しいHIVコピーを作る. 毎日, 数百万の感染細胞が死ぬ. 一つの薬は, 単独で, この感染の速いスピードを落とすことができる. 二つの薬は更にスピードを落とすことができる. 実際, 時として二つの薬は一つの薬の2倍以上の効果をあげることもありうる. 言い換えると, 二つの薬が一緒に加えられれば, 1 + 1 は2以上.
異なった薬のグループの抗-HIV薬はそれぞれ異なった方法でウイルスを攻撃する . 第 2 章で, 私たちはHIVウイルスのコピーを作るプロセスにおいて異なった段階で抗-HIV薬が異なった方法でHIVを攻撃することを知った (図1). 異なった薬のグループと一緒に射られる"標的"として,HIV 酵素である 逆転写酵素 と プロテアーゼを考えてみよう .逆転写酵素を標的にたたく薬はHIVが細胞に入った直後HIVを阻止しプロテアーゼ を標的に叩く薬はHIVが細胞を離れる直前にHIVを阻止する. 二つの標的をたたくことはHIVを阻止し新しい細胞を感染から守るチャンスを増やすことになる. これがヌクレオシド(逆転写酵素を標的) と プロテアーゼ 阻害剤(プロテアーゼを標的) が一緒にうまく作用する理由である.
非-ヌクレオシドとプロテアーゼ 阻害剤が一緒に与えられれば, 体内でお互いのレベルを高めたり低めたりするかもしれない. これらの薬の相互作用を示す初期の研究は現在終わっている. 参照せよ "非-ヌクレオシド とプロテアーゼ 阻害剤."
異なった種類の抗-HIV薬は異なった細胞の型においてまた体のいろいろな場所でウイルスを攻撃することができる. HIVは体内のさまざまな部位のいくつかの異なったタイプの細胞に入り込む. そしてわれわれがHIV を治療する必要がある薬はこれらの異なった細胞で薬がウイルスをうまく攻撃する方法が異なる. 例えば,ヌクレオシドのAZT や d4T また 非-ヌクレオシドの nevirapine は他の薬よりも脊髄や脳の細胞にうまく入り込む. そこで医師はしばしばどのような組み合わせにもこれらの薬の一つを好んで使うが, それはHIVがどこに隠れていようとHIVを追跡するという点において重要だからである. また実験室での研究によれば,ヌクレオシドのAZT や d4TはHIVの新しいコピーを活発に産生する感染細胞内で一番強力に作用する,またその一方でヌクレオシドのddI, ddC, および 3TCは感染しているが"休んでいる"またはまだ活発に新しいHIVのコピーを産生していない細胞で一番強力に作用する. しかしこの差がHIVを持った人にあるという具体的な事実は証明されていない. 上に示された表に異なった薬が異なった細胞でまた体の各部位でいかにうまく作用するかについてわかっていることをまとめてある.
抗-HIV薬の併用は耐性を克服するか遅らせるかもしれない. 耐性は 薬の効果を減らすようにHIVの構造を変化させるHIVの能力である. HIVはある種の薬の効果に耐性を作るために単に一個所 , 小さな変化を作る必要がある. 他の薬に対しても, HIVはいくつかの変化を作らねばならない. 一種類の薬を単独で与えた場合, 遅かれ早かれ HIVはその薬に耐性を作るための必要な変化を作る. しかし2種類の薬が一緒に与えられた場合, 耐性に必要な変化を作ることはHIV にとってよけいに時間がかかる. 3種類の薬が一緒に与えられた場合, 更に時間がかかる. 3種類の薬の併用を行っている人の中には,年または数年の間,緊急な耐性の兆候にはなっていない人もいる.
抗-HIV薬が正しい方法で併用されれば, それらの薬の副作用は増えないであろう. すべての抗-HIV薬は ほとんどすべての薬がもつ副作用-望まれない (時に有害)作用をもつ (参照表). 数種類の異なった抗-HIV薬は同じ副作用をもつ. 医師が併用療法を計画した場合, 異なった副作用の薬を与えようと試みる. そのようにすることで一つの副作用がそれを引き起こす薬の服用を止めなければならないほど深刻になるチャンスを低くする. 併用両方の主なゴールは最も低い副作用のレベルで最も強力な併用薬を見つけることである .
ヌクレオシド-ヌクレオシドの 併用 ヌクレオシドは最初の抗-HIV薬として利用可能であったので, 2つのヌクレオシドの併用はHIV感染に一番よく研究されている治療である. 米国, ヨーロッパ, およびオーストラリアでの大規模な研究ではAZT + ddI または AZT + ddC はAZT単独より効果的であるといっている. この研究はHIVの臨床的に重要な兆候を数え上げたり血液中のCD4の数やウイルスの数の測定による差を示した.カナダ, ヨーロッパ, オーストラリア, および南アメリカの別の研究では3TCにAZT,AZT + ddI, または AZT + ddCを加えるとHIVの症状が悪化するチャンスを低くするといっている. 小規模な研究ではあるがAZT + 3TC, ddI + d4T, および d4T + 3TC 血液中のウイルスの数を減らしたりCD4数の上昇を手助けする点において有効であるといっている. 2つのヌクレオシド 併用は長年の抗ーHIV療法の主要な部分であったといえる.
プロテアーゼ 阻害剤 と2つの ヌクレオシド. 重要な問題はヌクレオシド-ヌクレオシドの併用はHIVに感染した人を治療を開始するのに良い方法かどうか, または2つのヌクレオシドとプロテアーゼ 阻害剤といったより強力な併用薬で治療を開始すべきかどうかということである . 今のところ, 2つのヌクレオシド+プロテアーゼ 阻害剤を 2つのヌクレオシドの併用と比較しているそれぞれの研究において,3つの薬を一緒に与えると2つのヌクレオシドの併用またはプロテアーゼ 阻害剤だけの投与と比べて,血液中のウイルスの量を大幅にまたより長期にわたって減少させるという結果である. indinavir + AZT + 3TC はAZT + 3TCより強力でより持続する. Indinavir + AZT + ddIは AZT + ddIより強力である. saquinavir + AZT + ddCはAZT + ddCより強力である. なぜならこれらの臨床試験はすべて同じ結果なので, 可能であれば強力な3つの薬の併用で治療を開始することは意味がある . 併用療法は長期にわたるHIV感染をコントロールするのに最善の機会を提供する.
非-ヌクレオシド +2つのヌクレオシド. 非-ヌクレオシド nevirapineで一番良い結果は2つのヌクレオシド: AZT + ddIとの併用による研究であった. プロテアーゼ 阻害剤(前章参照)との, 3剤併用は2剤のヌクレオシド 併用より強力である.たった一種類のヌクレオシドと組み合わせた場合, nevirapineはうまく作用しない.
A 非-ヌクレオシド +プロテアーゼ 阻害剤.非-ヌクレオシドと プロテアーゼ 阻害剤間で起こりうる相互作用に関する第一段階の研究は今終わったところである. これらの相互作用は個々人により非常に異なるが, nevirapineは一般的に血液中のindinavirとsaquinavirのレベルを下げ delavirdineはこれら2つの薬の血中レベルを上げる. nevirapineはritonavirのレベルに殆ど影響を及ぼさない. delavirdine と ritonavir に関する更なる研究が必要とされるが, どちらの薬も今のところ他の薬のレベルに大きな影響を及ぼすことはないであろうという結論である. 医師は併用にあたり専門的な勧告がでるまで注意深く非-ヌクレオシドとプロテアーゼ 阻害剤の併用について相談を受けることになる.
3剤併用に関し重要なこと. プロテアーゼ 阻害剤または非-ヌクレオシドを含む併用療法をはじめようとする人は次の2つのことがらを覚えておくべきである:
もしあなたが既に一種類またはそれ以上のヌクレオシドを服用していてうまく行っていない場合,あなたが以前に服用したことがないかまたは長期間服用していない少なくとも一つの異なったヌクレオシド の組み合わせでプロテアーゼ 阻害剤 または 非-ヌクレオシドとの服用をはじめるのに一番よい.ヌクレオシドにプロテアーゼ 阻害剤 または 非-ヌクレオシドを加えることは失敗するというのはあたらない, というのはすべての薬にウイルスの耐性が急速に出現する可能性があるからである.
プロテアーゼ 阻害剤 または 非-ヌクレオシドを含む併用は 製薬会社によって推奨される通りに服用されなければならない. あなたが毎日服用する薬をとばして飲まなかったり減らしたりすればHIVが薬への耐性を獲得する好機を与えることになるであろう. そして時にHIVが一つの薬への耐性を獲得すればあなたが以前に飲んだことがなかった他の薬への耐性をも獲得することになろう.
研究者は: ritonavir + saquinavirという2種類のプロテアーゼ 阻害剤の併用をテストしている. 今のところこの2つの薬はともにHIVを攻撃するのに良い成果をあげている. 4つの異なった用量の組み合わせが研究されているが, 最も安全で効果的な用量計画はわかっていない. しかしながら, saquinavir がヌクレオシドと併用される場合一日3回であるがsaquinavirがritonavirと併用される場合は1日2回がよいことがわかっている.saquinavirの新しいタイプが 1997年に米国で認可予定のプロテアーゼ 阻害剤 nelfinavirとともに研究されている.
研究者ははddI と抗がん剤である hydroxyureaの併用を試験中である. 初期の研究結果ではddI単独よりその併用の方が血液中のウイルスのレベルを下げる. 更に最近の研究ではddI + d4T + hydroxyureaはウイルスのレベルを減少させるがCD4細胞数では効果は殆どないとしている. hydroxyureaはCD4細胞を含む白血球のレベルや血液が固まるのを助ける細胞様構造のレベルをすばやく低下させるので注意深く使う必要がある.
HIV の酵素である逆転写酵素 とプロテアーゼは標的とされる単なるウイルスのターゲットではない . HIV がその新しいコピーを作るのに使うプロセスにおいて他のステップに科学者は注目し始めており,HIV感染をコントロールする方法がまだ他にあるかどうかを見極めるためである.他のターゲットを攻撃する数種の薬の中には初期のテスト段階にある.
最終的に, 全く違った治療のタイプは抗-HIV薬をもっと効果があるようにするかもしれない. それは免疫療法 または免疫-をベースにした療法と呼ばれる. その考えはCD4細胞や他の重要な免疫系細胞の活性の速度を高めたり低下させたりする体内の蛋白の有利な点を利用するものである.その結果抗-HIV薬が到達できないHIVのある休んでいる細胞の中に隠れているHIV を曝すことができる . その他の目的はHIVのコピーを作る過程の速度を早める蛋白の産生を遅くしたりHIVの有害な効果と戦う免疫系を助けることである. 蛋白の インターロイキン2 (または IL-2)を使う免疫療法は既に抗-HIV薬との併用において研究中である. 多くの医師はHIV感染を止めるための付加的な武器として免疫療法がどのように使えるのか知りたいと切望している.
いかなる治療にせよ,その目的は可能な限り完璧に病気の治療がコントロールされることである.ヌクレオシド, 非-ヌクレオシド,およびプロテアーゼ 阻害剤は抗ウイルス剤なので, それらがHIV疾患をいかにうまくコントロールするかを調べる一番手っ取り早い方法は血中のウイルス量を測ることである.これは血圧が非常に高い人が血圧を下げるために服用する薬の効果を調べるために血圧を測るのに似ている.
あなたにとって併用した薬がうまく作用しているかどうかを調べるため,またそれがどれくらい長く作用しているのか調べるために,CD4数との組み合わせで血液中のウイルス量を測るーウイルス負荷量検査と呼ばれる検査を,あなたの主治医は行うことができる.これらの検査をする最もよい方法は,あなたの主治医にとってあなたが治療をはじめるか治療法を変更する前にあなたのウイルス負荷量やCD4数を3または4ヶ月毎,またはあなたの状態に応じてもっと頻繁に測定することである.多くの併用療法によって,とりわけ強力なウイルス負荷量テストでウイルスがもはや検出されないほど血液中の多くのHIVを取り除かれる人もある.一方で,これらの薬を併用した後でもウイルスが血液中に検出されるケースもある.
検出されないウイルスをもつ時期においてウイルスは人から人へ変化する.多くはあなたがスタートする時点による:しばしば,あなたが治療をはじめた時ウイルス負荷量が高いと血液中にウイルスが検出されなくなるのにより時間がかかることを意味する.また,一旦あなたのウイルス負荷量が下がっても,時にウイルス負荷量が増加するかもしれない.もしそのようなことがおきても,パニックに陥ったり,すぐに併用療法を変更したいと決心すべきではない.あなたは,ウイルス負荷量の変化の対処への最もよい方法を主治医と話すべきである.あなたの主治医は最初の検査が示した増加が正しいかどうか調べるためにすぐに別のウイルス負荷量検査を行うであろう..
理想的には,強力な抗-HIV薬の併用によってHIVが検出されなくなるし,またその状態が続くことである. しかしこのことは常に可能ということではなくーそしてウイルスが検出されなくなりそれを維持できないにしても非常にうまくいくこともある.しかし,それこそがあなたとあなたの主治医が到達すべきゴールなのである.
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